私的加工「加筆加工-傷編(後編)-」
前編に引き続きに傷の加筆加工を書いていきたいと思います。
前編では傷口の加筆が終わったので次はその傷口から流れる血、それと激震による打ち傷の加筆をしていきます。
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使用するブラシは傷口を加筆した時同様「ペン(入り抜き)」を使っていきます。色は血が濃いほど色も濃く(ほぼ黒)、血が薄いところは薄く(鮮やかになり過ぎない赤)を選択していきます。
まずは大まかな血の流れを描き込んでいきます。
長く頬をつたう血は、その頬の曲面に沿うように描き込んでいくと自然な血の流れに見えると思います。ここから血の濃い薄いを全体のバランスを見ながら描き込んでいきます。
血が濃いところは色も濃く、血が薄いところは色も薄くし描き込んで完成となります。
ただこれだけだと画に物語性がないのでここでひと工夫。指先ブラシを使って頬につたった血を手で拭ったあとを作りたいと思います。
おそらく言わなければ分からない加工だと思いますが、こうした「ちょっとしたひと工夫」が画に物語性を生み出して深みをもたらしてくれるものだと思い、自分が加工する時は大事にしている工程のひとつとしています。
これでランドスライドによる切り傷の加筆加工は終わりです。
次に激震による打ち傷の加筆加工をしていきます。口元に加筆していきたいと思います。使用するブラシはスパッタリング。色の選択は傷口の描き込み同様、傷口の1番深いところは濃く(黒)、そこから遠ざかるほどに色を薄く(赤)していきます。
MedibangPaintでスパッタリングを使用する時は、標準でセットアップされていないのでブラシ選択画面から「+」を選択、ブラシ追加メニューから選んで追加してください。
これで切り傷、打ち傷の加筆加工は終わりになります。が、これだけではやはりちょっと不自然。何が不自然かというとこれだけのダメージを思っておきながら顔がきれいすぎるからです。なので、ここからちょっと顔を汚していきたいと思います。
ブラシは打ち傷に使用していたスパッタリングを使用していきます。色の選択は、今回は傷ではないので赤系の黒ではなく、タイタン戦ステージなので茶系の黒を使用していきます。
顔の汚れを描き込む時は、顔のいちばん出っ張っているところ(鼻の頭や頬の頂点、額周辺など)をいちばん汚すようなイメージで描き込んでいくと、自然な汚れに見えると思います。
スパッタリングで色を乗せていきぼかして調整。またその上からスパッタリングで色を乗せてまたぼかして…、を繰り返していくと自然な汚れに見えてきます。
また、傷口の周りの汚れは血混じりなので赤みの黒を使用しています。口元の打ち傷にも血を付け加え、口の中が切れているように見せてみました。
以上で加筆加工「傷編」は終了としたいと思います。ただここからもっと妄想、イマジネーションを膨らませるのも良いでしょう。【タイタンの攻撃でメガネが割れてしまった?】なんて言うのも面白いかもしれませんね。
自分だけの物語をSS加工で表現してみませんか?
※ビフォーアフター
前編はこちら
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