私的加工「切り抜き」
今まではアプリのツール紹介だったり、SS加工の完成までをざっくりしてきましたが、今回からは一つ一つの加工工程をもう少し掘り下げて書いていこうかと思います。
※メインで使用しているアプリはMedibangPaintとなりますのでご了承ください。
まずは自分の加工の中で初めの足がかりとなる「切り抜き」から書きたいと思います。
消しゴムブラシでアナログに消していきます。範囲選択で消していくやり方もありますが、それだと細かいニュアンスを出すのに厄介なので、時間はかかりますが自分はこのやり方で切り抜いていきます。
手順としては、
❶切り抜き対象の輪郭に沿って消していく。
❷徐々に消しゴムブラシのサイズを大きくして全体を消していく。
❸背景を差し込み背景に馴染むように消していく。
手順に詳しく掘り下げて書いていこう思います。
❶切り抜き対象の輪郭に沿って消していく。
まず、輪郭に沿って消していく時の消しゴムブラシは以下のような設定で消していきます。
MedibangPaintに初めからプリセットされている「消しゴム(ソフト)」を使用します。サイズは画像サイズに関わらず3.0pxです。そして画像サイズは大体4,000から6,000%で作業を進めていきます。
今回は作業内容がわかりやすい画像を用意しました。赤い四角が切り抜き対象だと思ってください。
ふちを消す時はいきなりふちにブラシを持っていくのではなくて、少し間隔を置いてブラシを置きそこから徐々に切り抜き対象へ近寄っていくようにしていきます。
ふちを切り抜いていく時のブラシの当て方の目安としては、1.0px分ぐらい空けて切り抜き対象自体を消さないようにしています。ちょうど切り抜き対象のふちから1.0pxが半透明になるように、ブラシのへりで切り抜き対象をなぞるように。
❷徐々に消しゴムブラシのサイズを大きくして全体を消していく。
切り抜き対象のふちを一通り切り取り終わったら、消しゴムブラシのサイズを徐々に大きくしていき全体を切り取っていきます。ブラシサイズの大きさは画像の特色に合わせていきます。細かい部分がなければ一気に100pxから300pxで大胆に切り取っていきます。
切り抜き対象のふちを切り取る時のブラシは「消しゴム(ソフト)」でしたがここからはソフトではなく普通の「消しゴム」を使用していきます。(サイズは適時変更。)
まだ切り抜き対象のふちは曖昧な感じになっていますが、背景を差し込んだあとに再度細かく調整しながら消していくので、この段階ではまだ手をつけません。
❸背景を差し込み背景に馴染むように消していく。
切り抜き対象レイヤーの下へ背景を差し込みます。差し込んだ後は曖昧に残っていたふちの切り取りをしていきます。
切り抜き作業の中でこの工程を最も大切にしています。切り抜き対象と背景をどれだけ馴染ませることが出来るかでSS加工の見栄えが全然変わってくると思います。
ブラシは再度「消しゴム(ソフト)」を使用していきます。太さは2.0px、不透明度は低めの5%に設定しています。
ここで気をつけていることは、【全て同じように切り取らないこと】です。例えば肌や髪の毛のように柔らかい素材のものは若干切り取り対象をボカすように切り取り対象のふちを多めに(1.0pxぐらい)切り取り、鎧など硬い素材のものはきっちりとふちで切り取ります。
全て同じように切り取ってしまうと、背景を差し込んだ時に切り取り対象がどうしても浮いて見えてしまい不自然になってしまうからです。
背景と切り取り対象がどこまで自然に馴染んで1枚のSSに見えるか、出来上がりの全体像のバランスを見ながらかなりの時間をかけて切り取っていきます。
それと、切り取り工程のあとの加筆工程のことも考え、不自然な形のものはこの段階で切り取ってしまいます。指先の形や鎧の形を丸く切り取ったり、不自然な形になびいている髪の毛を切り取ったりとしていきます。
以上が自分の切り抜き作業の工程になります。自分の場合、加工が不自然なものにならないように気を付けてます。切り抜き加工でもどうしても不自然になってしまう時は色調を変えたりとしていますが、それはまた別の機会に。
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